学生・研修医の皆様へ
内科学第一講座では血液・呼吸器・膠原病の3診療部門を担当し、いずれも全身疾患を対象にした
内科の中の内科であり、将来各専門分野を深く追及することや、内科分野を広くカバーした開業を目指すことも
可能です。
■血液・腫瘍内科
近隣の医療機関に血液内科が少ないため、診療圏のほぼすべての血液疾患を受け入れており全国有数の豊富な症例数を誇ります。そのため、希少疾患を含めて多くの血液疾患について学ぶことができます。血液悪性腫瘍に対しては抗癌剤、放射線、造血幹細胞移植等を組み合わせ、治癒を目指した集学的治療を実践していきます。さらに分子標的療法などを含めた最先端医療を積極的に取り入れ、常に新しいエビデンスに基づいた治療を行うことができる体制を整えています。また、患者の全身管理をはじめ感染症の知識も要求されますので細分化された医療だけではなく、Oncologist、Generalistとしての研修もできます。
■リウマチ・膠原病科
関節リウマチや全身性エリテマトーデスなど多くの自己免疫性難治性疾患を担当し、生物学的製剤・分子標的製剤などによる最新治療も提供しています。本学が所在する北河内二次医療圏には、同質の医療を提供できる医療機関が無いこともあり症例数は豊富です。関節リウマチに対しては北河内リウマチネットワークを構築し、地域の医療機関と密接な連携を取りながら長期に患者をフォローしています。特に全身性疾患である膠原病を専門とする医師の育成には広い知識の習得が必要であるため、感染症や内科学全般に対しての教育も積極的に行っています。
■呼吸器内科(呼吸器腫瘍・呼吸器感染症・アレルギー内科)
胸部悪性腫瘍(肺癌、悪性胸膜中脾腫)、呼吸器感染症(各種肺炎、抗酸症、真菌感染症)、びまん性肺疾患、喘息、COPDなど呼吸器疾患全般に対する最新治療を提供しています。診療圏である北河内地区の約120万の人口を背景に大阪府でも有数の症例数を誇っており、稀な呼吸器疾患を含む呼吸器疾患全般について学ぶことができます。
また呼吸器症状を切り口として、未診断の全身疾患について初診時点からの問診、理学所見、臨床検査、画像検査などを駆使して確定診断に至る総合内科的アプローチを研修できます。
・呼吸器腫瘍内科
肺癌、悪性胸膜中皮腫、縦隔腫瘍など胸部悪性腫瘍の診断と薬物療法を中心に診療を行っています。近年発展が著しい免疫チェックポイント阻害剤や分子標的治療薬など最新のがん薬物療法を導入し、患者さんの治療成績の向上や生活の質の改善に努めています。また新規薬物療法の開発のための臨床試験も積極的に行っています。癌の進行により全身のあらゆる臓器に生じ得る様々な症状に対処し、また感染症を含む合併症の対策を経験することにより内科学全般に対する知識も深めることができます。将来的には全身を広く診ることができる総合内科専門医の取得はもちろん、呼吸器専門医、がん薬物療法専門医、呼吸器内視鏡専門医などを取得することができます。
・呼吸器感染症・アレルギー内科
日常診療で経験する呼吸器の4大疾患は、肺炎や結核などの感染性疾患、喘息などのアレルギー疾患、COPDや間質性肺炎などの換気障害、肺癌などの腫瘍性疾患です。当科は腫瘍性疾患を除く、良性呼吸器疾患を診療しており、気道感染や肺炎など「呼吸器感染症に関するガイドライン」の作成に携わっています。正しい抗菌薬の使い方、使い分け、次の一手、裏ワザ、などを一緒に勉強しましょう。また、呼吸器疾患で最も頻度の高い症状は「咳嗽」です。加えて、患者さんが医療機関を受診する動機として頻度の高い症状のひとつです。当科では「咳嗽・喀痰診療ガイドライン」の作成に携わっています。原因は多岐にわたりますが、理論的な「謎解き」を一緒に楽しみましょう。
・呼吸器アレルギー内科(総合医療センター)
本邦におけるアレルギー疾患の有症率は気管支喘息が5-10%,スギ花粉症が30%であり,多くの人々が自分もしくは近い親族にアレルギー疾患を抱えています.すなわちアレルギー疾患はもはや国民病と言ってよい状況にあります.2016年4月にはアレルギー性疾患対策基本法が公布され国を挙げたアレルギー対策が期待されていますが,アレルギー学会の専門医は約3500名しかおらず数多くの方々に適切かつ効率の良い診療を提供する体制が出来ているとは言いがたい状況です.平成30年度には大阪府のアレルギー疾患拠点病院が公表され関西医大もその一つとして認定されました.アレルギー疾患を扱う院内各科と密に連絡を取りながら日々の診療に対応しています。
関西医科大学卒後臨床研修センター
http://www.kmu.ac.jp/residency/index.html
問い合わせ・見学希望等、お気軽にご連絡ください
imed1@hirakata.kmu.ac.jp