当グループでは、関節リウマチを含む膠原病の診療・教育・研究を行っております。膠原病は、内科の分野としては“ややマイナー”でもあり大きな病院でも専門科が設置されていないことが多いのが実情です。関西医大のある北河内地区でも入院の対応まで出来る基幹病院は関西医科大学総合医療センターと関西医科大学附属病院のみであり、さまざまな患者さんに対応しております。その結果、幅広い臨床経験を積むことができることから、充実した実習が可能な教育病院としても機能しています。

 さて、内科の分野としては“ややマイナー”とお書きしましたが、関節リウマチの患者さんの数は、決して少なくありません。近年、メトトレキサート製剤や生物学的製剤といった関節リウマチの治療薬の進歩があり、劇的に治療成績が向上しています。ただし、その副作用の管理などの煩雑さもあり、治療薬剤や患者さんのお持ちになっている合併症によっては、基幹病院での加療が必要となるケースがどうしても増加する傾向にあります。附属病院のリウマチ・膠原病科は第1内科が中心となり整形外科系のリウマチ専門医もチームに加わって「科」を運営しております。このため、多くの内科のみで形成される他の膠原病科ではあまり内科医が行わない関節注射などの処置も、内科医が日常的に行うことが出来ますし、関節に対する手術の適応の決定などに関しても整形外科医との緊密な連携が図られております。

 使用に際して、様々なリスクチェックを行う必要のある生物学的製剤の導入に関しては、近隣のクリニックの先生方とチームとして取り組む「生物学的製剤導入に対する地域医療連携パス」も運用し、良好な成績をあげております。